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劣化したノンアスベスト屋根の対処は【カバー工法】と【葺き替え】がおすすめ
2024年04月22日(月)
スタッフブログをご覧いただきありがとうございます!
愛知県豊田市の塗装会社、
屋根材にはさまざまな種類があります。軽量なものや燃えにくいもの、耐震性が高いものなど、さまざまなものがあります。
屋根材の中でもとくに多機能なものが「アスベスト」です。耐火性や耐震性などが非常に高く、世界中で使われてきました。
しかし、その多機能性とは裏腹に、重篤な健康被害をもたらすということが知られるようになり、世界中での建築材としての使用が禁じられました。
日本では平成24年まではアスベストが部分的に使用されている建築材が存在したのです。アスベスト製の屋根材の代替え品として『ノンアスベスト製』のものが各メーカーで開発、施工されてきました。
ただし、ノンアスベストの屋根材は現在進行形で開発競争が進んでいる建材でもあります。開発当初の『ノンアスベストの屋根材』はいくつかの欠陥があり、トラブルも多発していました。
そこで今回のお役立ちコラムでは「ノンアスベストの屋根材」に切り替えられたことで発生したトラブルと、その対処法についてご紹介したいと思います。
ノンアスベスト屋根とは?
ノンアスベスト屋根と呼ばれる屋根材は、基本的に「スレート屋根」であることを覚えておきましょう。アスベストによる発がん性が問題視されることとなり、アスベストを使用しないスレート屋根が開発され、それがノンアスベスト屋根と呼ばれています。
このノンアスベスト屋根には、製造された時期によって耐久性に大きな違いがあることを覚えておきましょう。
- 2000年前後のノンアスベスト屋根
- 2006年以降のノンアスベスト屋根
この2つの時期を覚えておかなければ、屋根の補修方法を適切に選ぶことができないのです。
社会問題となった【パミール】
2000年前後に開発販売されていたノンアスベスト屋根の代表にニチハ株式会社の「パミール」という屋根材がありました。メーカーが発表していた耐用年数は15年前後と、決して耐久不足とは考えにくい制度を持っていたのですが、販売使用から10年ほどした時期にトラブルが大量発生したのです。
層間剥離という、構成している屋根材がミルフィーユ状に剥がれる現象が発生してしまい、十分な耐久性を発揮できなくなってしまうのです。これは、アスベストの代わりに使用したつなぎ樹脂や繊維等の相性が悪かったり、販売までに十分な時間を用意できなかったりしたことが原因です。
【かわらU】の耐用年数切れ
積水化学工業が発表した「かわらU」も、2000年前後に現れたノンアスベスト屋根です。耐用年数は15年前後と、こちらはパミールと大きく変わりません。しかし、こちらは施工から数年後にひび割れや欠けといった破損が非常に多くみられた屋根材です。
アスベストを使用していた頃には、このような自体はほとんど発生しませんでしたが、新素材を短期間で作成しなければならない事情があったことから、欠陥品が世に多く排出されてしまったのです。
【コロニアルNEO】の割れ
2001年から2008年の8年間、クボタ(現KMEW)から発売されていたノンアスベスト屋根である「コロニアルNEO」も、使用から10年ほどでひび割れが発生してしまうと問題になりました。
この時期に発表されたノンアスベスト屋根は、どれも一定時期が過ぎると割れてしまったり、剥離してしまい対処できないという事例が非常に多く発生しました。
とくにコロニアルNEOは以下のような症状が目立っています。
- 変色
- 反り
- 不規則なひび割れ
- 欠け
- 広範囲の欠落
これらが10年経過時点で非常に多く発生したため、2000年前後に建てられた住宅の屋根は、トラブル発生の可能性が高いのです。
ノンアスベスト屋根にしてはいけないこと
ノンアスベスト屋根は「塗装してはいけない」ということが知られています。基本的に、欠けや剥離を抑えるために屋根塗装を施すのが一般的だったにもかかわらず、アスベストの代替え品と使用されていたパルプ繊維等の吸水率が問題となり、塗装を施しても意味がないということが判明しています。
そのため、ノンアスベスト屋根を用いた建物では「カバー工法」で補修するか「葺き替え」をしなければならないというのが一般的になっているのです。
そもそも、ノンアスベスト屋根を使い続けなければならない理由はなく、現在の最新素材に葺き替えてしまえば問題は発生しません。
また、カバー工法で対処することで、別のメリットも発生するでしょう。
カバー工法で対処するメリット・デメリット
カバー工法でノンアスベスト屋根を補修した場合のメリットとデメリットについて考えてみましょう。
ノンアスベスト屋根が乗っている建物を購入した場合、早急に対処しなければ屋内に雨漏り等の問題が現れてしまいます。
カバー工法のメリット
カバー工法を用いてノンアスベスト屋根を対処した場合、工事期間を短く済ませることができます。なぜなら、一般的な屋根工事とは違い、既存の屋根を撤去する手間がなくなるからです。
使用する金属屋根材さえ揃っていれば、規模にもよりますが、その日のうちに作業が完了することも少なくありません。それほどまでに簡単で確実な施工ができるのがカバー工法の大きな魅力だと言えるでしょう。
また、カバー工法はコスト面を抑えることができます。
- 既存屋根材の撤去費用がかからない
- 産業廃棄物撤去費用が必要ない
この2つだけでも大きなコスト削減になるでしょう。
カバー工法のデメリット
カバー工法を用いることで発生するデメリットは、建物の最長部に重量物が増えてしまうため、建物のダメージやストレスが増えてしまうことが考えられることです。特に地震発生時には、揺れ幅が大きくなってしまいます。
カバー工法で使用する金属屋根材は、最新素材になるほど軽量化されているので、そこまで大きなストレスを与えることはなくなりました。しかし、それでも通常よりも重い状態になるため、柱や外壁には幾らかのダメージが現れるでしょう。
さらに、カバー工法は何度もできる工事ではありません。1度カバー工法をした後の屋根リフォームは、確実に葺き替え工事が必要になります。耐用年数は20年近くあるので、1度施行すれば長期間メンテナンスが必要ないものの、住み継いで行くにはカバー工法だけでは不足だと言えるでしょう。
屋根葺き替えで対処するメリット・デメリット
屋根を葺き替えることで得られるメリットとデメリットについても考えてみましょう。根本的な屋根材の入れ替えを行うことで、どのような効果を得ることができるのでしょうか。
屋根葺き替えのメリット
屋根を葺き替えるということは、今目の前で発生しているトラブルを根治解決することを意味しています。屋根材のトラブルはもちろん、ちょっとした雨漏りや屋根材の下にある防水をやり直すことで、建物の寿命が最長化できるというのが、屋根の葺き替えによる最大のメリットだと言えるでしょう。
場合によっては野地板を剥がして、屋根裏周辺全てを刷新することも可能なので、最新の屋根技術を取り入れられるというのも魅力の一つです。屋根を葺き替えることで、発生する可能性があったトラブルを全て解決できることは、カバー工法では実現できないメリットだと言えるでしょう。
屋根葺き替えデメリット
屋根を葺き替える最大のデメリットは、コストの大きさです。既存屋根材を撤去し、防水材も撤去するため、これらの撤去・処分コストが必ず発生します。さらに、野地板を剥がして構造躯体にまで補修の手が伸びれば、相応のコストが上乗せされることになるのです。
ノンアスベスト屋根を入れ替えるだけであれば、ここまで大工事にしないでも良いように感じますが、せっかく屋根材を剥がして防水対策すら手直ししないような工事をしてしまうと、足場の設営や屋根材の上げ下ろしに別コストが発生してしまうのです。
それであれば、1度に全てを終わらせる方が賢い方法だと言えるでしょう。
また、工事期間が長引いてしまうのもデメリットです。時期を間違えると、工事中に雨が降ってしまい、直接屋内に雨が降り注ぐことになってしまいます。
タイミングとコスト、そして工期が吹き替えをする際のデメリットです。
結論:状況と予算に合わせて【長期的な解決】を目指すべき
カバー工法も葺き替えも、どちらにもメリットとデメリットが存在します。しかし、ノンアスベストの屋根材を載せたままにするのであれば、できるだけ早く対処しなければ大きなトラブルの原因にもなりかねないのです。
根治解決を望むのであれば「屋根の葺き替え」がおすすめで、早期対処を望むのであれば「カバー工法」をおすすめします。
ただし、長期的な解決を考えるのであれば、最新の屋根材に葺き替えることが、最終的に必要になることも覚えておいてください。
弊社プロタイムズ豊田永覚店/株式会社マルヤマは豊田市を中心に数多くの屋根工事を手掛けてきました。屋根の劣化にお悩みならば、ぜひ弊社にご相談ください。
また、弊社は雨漏り修理のスペシャリスト集団「雨漏りのスーパードクター雨漏り119」の登録店でもあります。診断から修理までをワンストップで行えるため、雨漏りにお悩みならば、ぜひ弊社にご相談くださいませ!
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