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お役立ちコラム
屋根の種類と折半屋根とは?特徴・メリット・塗装メンテナンスの注意点
2025年09月18日(木)
スタッフブログをご覧いただきありがとうございます!
愛知県豊田市の塗装会社、
代表取締役の丸山です!
屋根には様々な種類があります。その中でも折半屋根は金属板を波形に折り曲げた形状をしており、強度も高くカーポートや工場、倉庫で採用率の高い屋根です。
今回のお役立ちコラムでは、折半屋根のメリット・デメリットやメンテナンス方法、その他の代表的な屋根の特徴などを詳しく解説します。
折半屋根とは?|メリット・デメリット
折半屋根(せっぱんやね)は、主に工場や倉庫・体育館・大型の店舗、カーポートや車庫などに多く採用されている屋根の形状です。波型に加工された金属製の板を組み合わせるのが特徴で、その独特の構造から、他の屋根材にはないメリットとデメリットを持っています。
最大の特徴は、金属製の鋼板(ガルバリウム鋼板、亜鉛メッキ鋼板など)を「W」や「M」のような形に折り曲げて強度を高めている点です。この折り曲げ加工によって、薄い金属板でも高い耐荷重性を実現しています。
折半屋根の種類
重ね式(ボルト式)は金属板を重ねて、露出したボルトで固定する方式です。ボルト部分からサビが発生しやすい点が難点ですが、強固に固定されるため耐風性に優れます。
ハゼ式は、金属板の端を折り曲げて接合する方式です。ボルトを使用しないため、ボルトからの雨漏りやサビのリスクは低いでしょう。
折半屋根のメリット
波型にすることで、広い面積でも雪の重みや強風に耐えられます。このため、工場や倉庫といった大規模な建物に適しています。また屋根材一枚が長尺で、下地の野地板を必要とせず、梁に直接設置できるため、施工手順がシンプルで工期を大幅に短縮できる点もメリットです。人件費を抑えられるため、コスト削減にもつながります。
屋根材に勾配をつけることで、雨水がスムーズに流れ落ち、水たまりができにくい点も見逃せません。接合部も少ないため、雨漏りのリスクが低いのも特徴です。
また構造がシンプルなので、劣化箇所の特定や補修が比較的容易です。特に塗装メンテナンスが定期的に行われることで、屋根材の寿命を延ばせます。
折半屋根のデメリット
折半屋根は金属製であるため、サビが最大の弱点です。特に重ね式の場合は、ボルト部分からサビが発生しやすく、放置すると屋根全体に広がり、最終的には穴が開いて雨漏りの原因となります。定期的なメンテナンスとして、ケレン(サビ落とし)と防サビ塗料の塗布が不可欠です。
また、折半屋根は一般的に下地材(野地板)がないため、金属板1枚で外気と室内を遮断しています。そのため、夏は熱がこもりやすく、冬は冷気が伝わりやすいため、室内環境が外気温の影響を受けやすい点には注意が必要です。断熱材を後から追加する工事も可能ですが、費用がかかります。
また薄い金属板1枚のため、雨や風の音が直接建物内部に響きやすいのもデメリットと言えるでしょう。特に豪雨時には、雨音が騒音と感じられることがあります。
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折半屋根のメンテナンス方法
折半屋根のメンテナンスは、主に「塗装」と「ボルトキャップの交換」、そして「雨漏り補修」が中心となります。特に金属製の弱点であるサビを防ぐことがもっとも重要です。
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定期的な塗装メンテナンス
折半屋根の寿命を延ばすためにもっとも重要なメンテナンスが塗装です。塗装メンテナンスにおいては、塗装前の下地処理として、屋根に付着した泥・ホコリ・カビ・藻などを高圧洗浄機で徹底的に洗い流します。この工程を怠ると、新しい塗料が剥がれやすくなるため重要です。
次に錆びついた箇所をワイヤーブラシや電動工具を使って除去します。この工程は非常に重要で、サビが残っていると、すぐに塗膜の下で再び腐食が始まってしまうでしょう。
塗装前にはサビの発生を防ぐための錆止め塗料を塗ります。この工程をしっかり行うことで、上塗り塗料の性能を最大限に引き出し、耐久性を高めてくれるでしょう。錆止め塗料が乾燥した後、シリコン塗料やフッ素塗料などの上塗り塗料を2回塗ります。これにより、美しい外観と優れた保護機能が形成されるでしょう。
ボルトキャップの交換メンテナンス
折半屋根には、屋根材を固定するためのボルトが多数使用されています。このボルトは、雨水や紫外線にさらされることで劣化し、サビやすい箇所です。
ボルトの頭を覆うプラスチック製の「ボルトキャップ」が紫外線などで劣化・破損すると、ボルトが露出してサビが発生し、そのサビが屋根全体に広がってしまいます。
メンテナンス方法としては塗装工事の際に、劣化したボルトキャップを新しいものに交換したり、キャップの上から防水性のある塗料を塗布したりします。これにより、雨水の侵入を防ぎ、ボルトのサビを予防できるでしょう。
雨漏り補修
折半屋根は、ボルトや継ぎ目から雨漏りが発生することがあります。軽微な雨漏りの場合、継ぎ目やボルト周りに防水性の高いコーキング材を充填して補修するのが一般的です。
一方で劣化が著しく、全体的に劣化が見られる場合は、既存の屋根をすべて撤去し、新しい屋根に葺き替える「葺き替え工事」が必要になります。もしくは、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねて葺く「カバー工法」も有効です。
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折半屋根以外の屋根の主な種類|メリット・デメリット
日本の住宅で一般的に見られる屋根の形状は、それぞれに特徴があり、デザイン性・機能性・メンテナンス性などに大きな違いがあります。代表的な屋根の形状を詳しく解説しますので参考にしてみてください。
切妻(きりづま)屋根
切妻(きりづま)屋根は、本を開いて逆さまにしたような、もっともシンプルで一般的な三角形の屋根です。屋根の頂点から両側に傾斜があり、雨や雪を二方向に流します。構造がシンプルで施工しやすいため、建築コストやメンテナンス費用を抑えられるでしょう。
また、接合部が棟(屋根の頂点)の1箇所しかないため、雨漏りのリスクも低いと言われています。屋根裏に広い空間を確保しやすく、通気性がよいのも特徴です。
デメリットとしては、破風板(はふいた)がある妻側(屋根の側面)は、雨風や紫外線に直接さらされるため、他の部分よりも劣化が早まりやすい点があげられます。
寄棟(よせむね)屋根
寄棟(よせむね)屋根は、四方から屋根面が集まり、屋根の頂点(大棟)から四方に傾斜している形状です。どっしりとした重厚感があり、切妻屋根と並んで日本の住宅に多く見られます。
寄棟屋根は四方に傾斜があるため、風を受け流しやすく、台風など強風に強いのが特徴です。また四方に軒先も出ているため、雨風が直接外壁に当たるのを防ぎ、外壁の劣化を抑制する効果があります。
デメリットとしては、屋根面や接合部(棟)が多いため、切妻屋根よりも施工に手間と資材がかかり、コストが高くなる点があげられるでしょう。また、接合部が多い分、メンテナンスを怠ると雨漏りのリスクが高まります。
片流れ(かたながれ)屋根
片流れ(かたながれ)屋根は、一方向にだけ傾斜している屋根です。シンプルでシャープなデザインが特徴で、近年人気のモダン住宅によく採用されます。
流れ屋根は屋根面が一つしかないため、施工がシンプルで工期も短く、コストを抑えられます。また広い屋根面を南向きに設定すれば、太陽光パネルを効率よく大量に設置できるでしょう。
デメリットとしては、一方向にしか雨水が流れないため、雨樋に負担がかかりやすく、水の流れを考慮した設計が必要です。
陸屋根(りく・ろく)屋根
陸屋屋根は、勾配がほとんどない平坦な屋根です。ビルやマンションによく見られ、モダンなキューブ型の住宅に採用されます。屋上を庭園やバルコニーとして有効活用できるでしょう。
デメリットとしては勾配がないため、水がたまりやすく、排水口の詰まりや雨漏りのリスクが高い点があげられます。そのため定期的な防水メンテナンスが欠かせません。
FAQ|屋根の種類と折半屋根についてよくある質問
屋根の種類や折半屋根の特徴、塗装メンテナンスの注意点については、多くのお客様から質問をいただきます。ここでは代表的な疑問にお答えしますので、参考にしてください。
Q.折半屋根の耐用年数はどのくらいですか?
折半屋根自体は30年以上持つケースもありますが、サビやボルト劣化が進むと耐久性が下がります。定期的な塗装やボルトキャップ交換で寿命を延ばせます。
Q.折半屋根の塗装は何年ごとに必要ですか?
一般的には10年を目安に塗装を検討すると安心です。沿岸部や工場地帯など、サビが発生しやすい環境ではさらに早めの点検・塗装が推奨されます。
Q.折半屋根の雨漏りは修理で直せますか?
ボルト周辺や継ぎ目のコーキング補修で対応できる場合がありますが、劣化が広範囲に及ぶ場合はカバー工法や葺き替えが必要です。
Q.折半屋根に断熱材を追加できますか?
はい、後から断熱材を追加することは可能です。屋根裏に断熱材を入れる、もしくはカバー工法で断熱効果のある屋根材を重ねる方法があります。
Q.他の屋根と比べて折半屋根のメリットは何ですか?
大きな建物にも対応できる強度と施工の早さ、コスト面での優位性が最大のメリットです。ただしサビ対策は欠かせません。
折半屋根のご相談はマルヤマへ!
折半屋根は耐久性や施工性の高さから多くの建物に選ばれてきましたが、金属製ゆえにサビや雨漏りのリスクを抱えています。そのため、定期的な塗装やボルトキャップの交換、雨漏り補修をしっかり行うことが大切です。
また、折半屋根以外にも切妻屋根・寄棟屋根・片流れ屋根・陸屋根といった形状ごとにメリットとデメリットがあり、建物の用途や立地条件によって最適な屋根は変わります。だからこそ、屋根の正しい選択とメンテナンスは専門業者の診断が欠かせません。
プロタイムズ豊田永覚店/株式会社マルヤマでは、折半屋根をはじめ各種屋根の点検・塗装・補修・工事まで幅広く対応しています。診断や見積もりは無料で承っておりますので、屋根の状態が気になる方はぜひご相談ください。問い合わせフォームやメール、電話でのご連絡はもちろん、ショールームでの直接相談も可能です。
マルヤマが責任をもって、最適なご提案をいたします。
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